高校生日本一漫才コンビが決定!ハイスクールマンザイ2019 決勝大会レポート
8月25日(日)、今年で17回目を迎える『ハイスクールマンザイ2019〜H-1甲子園〜』が、笑いの殿堂・なんばグランド花月で行われました。過去16年間で8,609組、17,405人の高校生が出場したこの大会。
今年はのべ681組1,442人がエントリーし、動画審査を勝ち抜いた出場者たちが全国8ヶ所で行われた地区決勝大会でしのぎを削りました。激戦を勝ち抜いたのは8組。
当日は、たくさんの歓声を受けながら、なんばグランド花月のステージで磨き抜いたネタを披露してくれました。
<各地区を勝ち抜いたコンビがステージへ>
前々説をササタニ、前説をパンケーキが行ったあと、出場コンビの紹介VTRが流れ、MCのタカアンドトシが登場。
まずトシから、この決勝の様子が『ハイスクールマンザイ公式Twitter』、フェイスブック・ライブの『いいね!よしもと』、LINE LIVE の『よしもとLIVE』で生配信されていることが発表されます。
タカは「(第一回が)始まったときに生まれた子が出てる、すごいこと!」とコメント。
そして、今回決勝に勝ち進んだ北海道・東北エリア地区代表『ダブルグッチー』、関東エリア地区代表『大豆』、『はっか』、東海・北陸・甲信越エリア地区代表『ばりっつ』、近畿エリア地区代表『しけんしゅぬん』、『バンデンピピ』、中国・四国エリア地区代表『セントラルドグマ』、九州・沖縄エリア地区代表『非常口』の8組が姿を見せると、会場からは大きな拍手が起こりました。
<豪華な審査員がネタをジャッジ>
各コンビのコメントのあとは、審査員の紹介です。審査委員長はオール阪神・巨人、審査員は板尾創路、笑い飯、銀シャリが担当。
銀シャリは鰻が「最初の登場から審査していたけど、皆さん100点」と早くも審査をスタート。笑い飯の哲夫は、以前審査員をしたのが2011年と振り返り、そのころの微妙な思い出を語ります。
板尾は「高校生やけどオープニングから舞台慣れしてる」と感心の表情。しかし「(この大会は)10年くらいやってる?」と聞いてしまい、トシから「17年です! 聞いてました!?」とツッコまれていました。
阪神は「審査が難しいと思う」と語りますが「私の審査はアテにならない、人数合わせに座ってるだけ」と、すぐにひとボケ。さらに巨人のものまねも披露します。
巨人は「令和最初のチャンピオンが誕生する」と力を込め、「おもしろかったら平等に笑ってほしい」と客席に呼びかけ。そして「がんばって普段の実力を出してください」と出演者たちにエールを送りました。今回は霜降り明星が会場レポーターとしてバックアップします。
ここでトシからルール説明が行われました。ネタの持ち時間は3分、全組のネタ終了後、審査員によって優勝コンビが選ばれる、優勝コンビには副賞としてお笑い奨学金50万円、さらに吉本総合芸能学院『NSC』の入学金・授業料全額免除が授与されることを発表。
そして事前の抽選で決まった、大豆、ダブルグッチー、ばりっつ、しけんしゅぬん、はっか、バンデンピピ、非常口、セントラルドグマというネタ順が明かされました。
<高校生No.1を決める戦いがスタート!>
いよいよ漫才がスタート。出場コンビはそれぞれが全力でネタを披露。高校生らしいスピード感あふれるネタやプロ顔負けの落ち着きを見せるコンビなど、それぞれが個性たっぷり。なぜかせいやとラップバトルするコンビもいるなど、会場まるごと大いに盛り上げてくれました。
巨人は「年々うまくなってる、17年前なら誰が行っても優勝、準優勝できる」と今日の出場者たちの技術に太鼓判。そして「うまさはなかなか若いうちにはでない、でもネタさえおもしろかったらしゃべりが下手でも笑いが取れる、だからまずネタを真剣に考えること」とアドバイスを送りました。
ここで一旦審査員は退場。審査の間、ステージにはもりやすバンバンビガロが登場。ボールやロープなどを使ったキレのある芸で大いに会場を盛り上げました。
<優勝の栄冠に輝いたコンビは......!?>
そしていよいよ結果発表です。ステージには審査員と出場者たちが集合。
巨人が「優勝は全員一致で決まった」と明かしたあと、名前を呼んだのは3年連続出場の中国・四国エリア地区代表セントラルドグマです。名前を呼ばれた二人はガッツポーズ。
そして巨人から表彰状、イオンモール株式会社 檜山護氏より優勝旗の授与、阪神からはお笑い奨学金50万円、吉本総合芸能学院『NSC』の入学金・授業料の全額免除が贈られると、会場は大きな拍手に包まれました。
優勝の決め手として巨人は「3年出ているという慣れもあるけど、がんばらないかんというところがわかってる、ネタもできてたし、元気もよかった、100点に近かったんちゃう?」と絶賛。
それを聞いたセントラルドグマの2人は「ありがとうございます!」と感謝のコメント。そしてツッコミの大野くんは「3年間、いろんな人にお世話になってここまで来られたというのがあるので、恩返しできたなと思ってます」と話しますが、ボケの中山くんはオープニングやネタのあとと同じく「ユーチューブチャンネル登録してください!」とここでもアピール。
それを聞いたトシも「まだいうか、(登録)するわ!」と最終的には登録を約束していました。
会場の応援団からも喜びのコメントが続々。霜降り明星にマイクを向けられた大野くんの父親は「自慢の息子です」と笑顔。「今まで息子をほめたことがなかったんですけど、今日はほめたいと思います、おめでとう!」と中山くんの父親も感激の表情を見せました。
<優勝コンビの喜びのコメントは......>
大会後には優勝コンビも参加しての、囲み取材が行われました。巨人はセントラルドグマの漫才について、つかみの部分に少しだけダメ出ししましたが「途中でそんなんええわって思うくらいおもしろかった、外国人を出す設定が非常によかった」とコメント。
板尾も「3年目なんで安定してた、最後に出てきて優勝してかっこいい」と賞賛しました。NSCへ進むのかという質問に、まだわかりませんと2人が話すと「よその事務所がいい」「吉本が好きすぎて他へ行くということも......」など、先輩芸人たちが口々に話し始めます。
そして2人はプレッシャーで眠れなかったことを告白。1日中、緊張していたそうですが「舞台袖から飛び出したら、大勢のお客さんが拍手をくれた、一番楽しかった」と笑顔。去年から1年かけてこのためだけにネタを磨いてきた、ウケなかったところは変えて調整したと話し、昨日の夜に変えたところもあると話します。
今回のネタはどういうところからヒントを得たのかという質問には「去年受けたキャラを引っ張ってきた」と答え、何本か作ったけど、やはり同じキャラにたどり着いたと振り返りました。
<霜降り明星も当時を回想>
レポーターを務めたせいやは、本当に甲子園に負けないくらい熱があったと驚いた表情を見せ、自分たちが出ていた当時はそこまでではなかったと回想。
ハイスクールマンザイで相方・粗品に出会ったので、もしこれがなかったらやってないかもとコメントしました。
粗品は「青春ですね」と話し「漫才をがんばって、練習して、阪神巨人師匠、板尾さんに見ていただいたのが貴重な経験でした」と振り返りますが、巨人は「覚えてへん」とあっさり。しかし「そのときのがあったらもう一回見たいな」と笑顔で話しました。
<夢は大きく、M-1優勝!>
改めて将来についての質問には、高知県なので芸人さんとのつながりがないので、どこかには入らないといけないと2人。もしNSCに入ってデビューとなったとして、そのときの心構えをアドバイスするなら?という質問には、なぜか鰻が答えることになりますが、そのコメントが今ひとつ。すかさず橋本が「舞台数が多いので間違いなく成長するし、養成所から機会与えていただける、ライバルもできるし切磋琢磨もできる」とフォローしました。
巨人も注意事項として礼儀作法、縦の関係を大切にするべきと話し「清く正しくおもしろく、嘘をつかない、そして売れる前にいい人間であってほしい」と期待を込めました。
コメントを求められた阪神は、補聴器の調子が悪いというところからボケを連発しますが、最終的には「ぬるま湯に使ってる場合じゃない、ライバルのいてるところにいって、勝ち残っていかないと」としっかりとエールを送り、「鰻よりええこと言うた」と笑顔。
最後に芸人としての目標は?という聞かれたセントラルドグマの2人は「M-1優勝します!」と声を合わせました。